もしも、愛犬の体にしこりを見つけたらどうしますか?
飼い主としてはとても心配になりますよね?
実は先日、私も愛犬の体にしこりをみつけました。
今日は犬のしこりについてと実際に私が獣医さんに聞いたり調べたことを書いていきます。
なお、この記事は医療の観点からの記事ではなく、私なりに調べた結果と見解、経験からについての記事になります。ご了承ください。
まずは犬のしこりとはどんなものがあるでしょうか?
犬のしこりはどんなものがある?
犬の体にできたしこりはどのような物があるのでしょうか?下記に述べます。
犬のしこりは大きく分けて3種類となります。
良性腫瘍
全身に影響することも転移することもない腫瘍です。
腫瘍といっても良性なら少しだけ安心できます。
しかしながら、良性と言われていても本当に稀に悪性になってしまう、または病理検査したら悪性だったということもあるようです。
- 脂肪種
脂肪腫とは、皮下組織にできる脂肪の塊です。肌色でやわらかく、数年かけて徐々に大きくなるのが特徴です。
https://www.nishi-chofu-dcc.com/blog/2022/04/post-394-802574.html
急速に大きくなる場合は悪性腫瘍である脂肪肉腫が考えられるため要注意です。
脂肪腫であれば、積極的な処置を施さず、経過を見ていくことが多いです。
- 組織球腫
組織球腫とは、皮膚に赤色ドーム状の病変を形成する病気です。患部は無毛となり、場合によっては潰瘍を伴うこともあります。
https://www.nishi-chofu-dcc.com/blog/2022/04/post-394-802574.html
非常に特徴的な症状を呈することから、診断しやすい腫瘍といえます。3歳未満の若齢犬に好発するという点も特殊であるといえます。
- 乳頭腫
乳頭腫とは、白色をしたカリフラワー状のしこりで、主にパピローマウイルスへの感染が原因となります。積極的な治療が不要であることも多く、数週間から数ヶ月かけて大きくなっていきます。
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必要に応じて炭酸ガスレーザー焼烙、外科切除などで対応します。
- 皮脂腺腫
皮脂腺腫とは、黄白色をしたドーム状のしこりで、1cm以上になることは稀です。老齢犬に好発し、患部に脱毛を伴います。
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その名の通り皮脂を分泌する皮脂腺が異常に増殖して、腫瘍を形成する病気です。皮脂腺腫は良性腫瘍ですが、ごく稀なケースで悪性腫瘍である皮脂上皮腫や皮脂腺癌に移行することがあります。
ここまでは良性の腫瘍の種類です。
悪性腫瘍
ここからは悪性の腫瘍について書きます。
【悪性】と聞いただけで本当に嫌な響きです。
それでは悪性腫瘍について述べていきます。
自然に治癒することのない腫瘍、痛みを伴う病変です。
- 肥満細胞腫
肥満細胞腫とは、文字通り肥満細胞が腫瘍化したもので、悪性腫瘍に分類されます。皮膚に発生した場合はしこりを形成します。「肥満」という名前が付いていますが、太っていることを意味する“肥満”とは関係なく、炎症やアレルギー反応と関係が深い「肥満細胞」が異常に増殖する病気です。
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そのため、肥満細胞腫になるとヒスタミンが過剰に放出されて周囲に炎症反応が起こります。
また、悪性腫瘍であることから、その他の臓器に転移する点にも注意が必要です。肥満細胞腫の見た目は多様で、外観だけで判断するのは難しいといえます。
- 悪性リンパ腫
悪性リンパ腫とは、白血球の1種であるリンパ球が異常に増殖する病気です。免疫を担う細胞が腫瘍化するため、感染症にかかりやすくなります。
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病気が進行すると、食欲不振や嘔吐、下痢なども見られるようになります。6歳以上の中高齢で発症することが多く、抗がん剤による治療が一般的です。
腫瘍ではない炎症を伴うしこり
わが家の現在犬はしこりができて病院に行き細胞診で調べた結果腫瘍ではなく炎症と言われました。
しこりは炎症などが原因になっていることがあります。
しこりが皮下の炎症をおこしてしこりになっているときは皮下脂肪繊炎と言われています。
- 免疫が関係していて皮下に炎症を起こしてしこりとなっている。
細菌などは認められずに皮下で炎症をおこしている。
原因が不明とされていて免疫が関係しているのではと言われているそうです。
無菌性結節性皮下脂肪織炎は、原因が不明で、たいていの場合、突発的に皮下に触れるしこりとして気づかれることが多いです。
https://aokijima-ah.jp/archives/1410/
また、しこりの上の皮膚から膿が出ていることに気づく場合もあります。
この膿は炎症の結果作られたもので、そこに細菌などは認められません。
通常痛みを訴えることは少ないですが、膿が出ている場合は痛みを伴うことが多いです。
- 注射や去勢、避妊手術の糸が原因。
ワクチン接種や診察したときに接種した注射のあとがしこりになることがあります。
一過性のもので通常は時間とともにしこりはなくなっていきます。
避妊手術などで使用した糸が原因のこともあるようです。
最近の一般的な病院では、アレルギーの出るような糸は使う病院はあまりないと聞きました。
- 他の犬に噛まれるなど外傷で細菌感染してしこりになる。
よその犬に噛まれた後がしこりになってしまうこともあるとの事でした。
飼い主が知らない間に噛まれていたということはないでしょうから、もしもしこりができた場合は思い当たるところがあるはずです。
しこりもいろいろあるんですね・・。
犬のしこりの放置はNG!なぜ?
ではなぜ、しこりを見つけた時にほっておくのはNGなのでしょうか?
どんな小さなしこりであっても腫瘍の可能性がある
しこりは、しこり自体がどんなに小さくても腫瘍の可能性はあるのです。
それは、良性かもしれないし悪性かもしれません。見た目では腫瘍なのか炎症なのかもいくら獣医でも調べないとわからいそうです。
緊急性のあるしこりかもしれないので、どんなに小さなしこりでも必ず病院に連れて行ってみてもらいましょう。
その後、抗がん剤治療をしましたが副作用が強すぎてQOLが下がってしまったそうです。
なので抗がん剤は中止してQOLを最優先して最期まで緩和ケアをしながら過ごしました。
最初に告げられた余命期間よりも長く一緒にいることもできました。
もしも小さなしこりだからと、ほっておいたりかかりつけの獣医さんのいう通り様子見をしていたら腫瘍の発見が遅くなり、終末期の愛犬との過ごし方も選択できなかったかもしれません。
この友人の経験からも、犬の体にしこりを見つけたらちゃんと動物病院で検査をしてもらうことをおすすめします。
犬のしこりはどんな検査をする?
ではしこりの検査はどんな事をするのでしょうか?
ここからは私が実際に愛犬を病院に連れて行ったときに動物病院でされた処置について説明していきます。
しこりを触診する
獣医さんがしこりを実際にさわってどんなしこりかを確認します。
いつくらいからできていましたか?と聞かれたり、見つけてから大きさに変化はありませんか?と聞かれたりしました。
一つ一つの質問にどきどきしながら答えました。
他に体に異常がないかを確認する
発熱がないか熱を測ったり、体全体を触診してしこり以外に異常などがないかを触診したりします。
いろいろなところ触られた!
しこりに注射して細胞診という検査をする
しこりが何なのかを確認するために、直接しこりに注射をして細胞を吸出し顕微鏡で細胞を診ます。
細胞診は、腫瘍なのか炎症なのかくらいは診断できることが多いようですが、不確定でおおまかな診断となります。
細胞診は確定診断はできない検査であります。
細胞診の診断結果により投薬か手術か経過観察かを決める
注射でしこりの細胞を採取し検査が終わると、細胞診の結果を教えてくれます。
腫瘍の疑いがあるのか、おそらく腫瘍でなく炎症の疑いなのかおおよその獣医さんの見解が出ます。
そこで、腫瘍の疑いがあれば、投薬もしくは手術を勧められるかもしれません。
炎症であれば投薬を勧められるでしょう。
我が家は、細胞診の検査で炎症と言われたけど不確定診断だから炎症じゃなく悪性腫瘍だったらどうしようと思いがぬぐえませんでした。
腫瘍や炎症などではない場合は様子見しましょうと言われるかもしれません。
飼い主としては心が落ち着かない状態ですが、なるべく冷静な心で聞くようにしましょう。
飼い主がしてあげられること
しこりをみつけたら飼い主は何をしたらいいのかな?
なにをしてあげられるのかな?
はい、ではここからは飼い主がしてあげられることを述べていきますね。
- 動物病院に連れていく・・ことは大前提!連れていく動物病院をちゃんと選ぶ
- 先ほども述べたように、小さなしこりであっても様子見ではなく細胞診をやってくれる病院を選びましょう!
事前に病院に電話するのもありです。
- 愛犬の前ではちゃんとする
- 愛犬の身になにかあったらと心配で心配でたまらない気持ちになります。
しかしその心配は、愛犬に伝わってしまいます。
検査などが終わっても愛犬の前ではなるべく気持ちを落ち着かせて獣医の話を聞きましょう。
犬は意外と飼い主の顔色を見てるものなんだよ!
- もしも説明や対応に不安や不満があれば迷わずセカンドオピニオンを受ける
- 検査をしても、結果を聞いても病院の対応に不安があることがあります。
そんなときは迷わずセカンドオピニオンを受けましょう。
私自身の経験からもセカンドオピニオンは大切です。
もしかして緊急性の高いしこりかもしれない場合は特に迷っている暇はありません。
自分と愛犬のためにも納得のいく診察をうけていきましょう!
ここまでがしこりを見つけたら飼い主にできること、飼い主の心得です。
選択を間違えた、対応が遅すぎた!とならないようにするためにも飼い主は迅速に動いていきましょう。
チェックポイント
細胞診などの検査をしたら獣医から検査結果の説明があります。
説明を聞いて不明なことはちゃんと質問をしていきましょう。
もしも病気だった場合、信頼できる動物病院での治療が必要になってきます。
そして愛犬にとって何が最善の方法なのかを考えていきましょう!
まとめ
愛犬の体にしこりを見つけたらとても焦るし心配になりますよね?
まずは冷静になりましょう。
そして、その後の行動は【動物病院にいくこと】です。
動物病院に行ってしこりを診てもらいもしも【様子見でも大丈夫】と言われてしまっても、細胞診をやってもらった方が安心できます。
しこりがあるってことは体に何かしらの以上があるのです!!
必ず細胞診をしてもらいましょう。
行った病院でしてもらえなかったら、セカンドオピニオンをおすすめします。
実際に私も最初の病院で細胞診もしてもらいましたが、不安になるような対応だったのでセカンドオピニオンで他の病院でもう一度細胞診をしてもらいました。
※担当の獣医さんに聞いた話ですが、脂肪種と言われていたにもかかわらず、悪性腫瘍だった例もあると話していました。
愛犬の体にできたしこりは、ほっておいてはいけません。
愛犬としあわせになるためにも必ず動物病院でちゃんとした診察を受けて、適切な処置と治療をしていきましょう。